農福連携事業

2010年に鳥取県、2011年には香川県が、農福連携の取組みを開始し、2016年に政府が定めた1億総活躍プランにおいて、農福連携の推進が盛り込まれました。
それを受けて、神奈川県では「ともに生きるかながわ憲章」の理念をもとに「ともに生きるかながわ」の実現に向け、令和2年度「農福連携マッチング等支援事業」を、平塚・藤沢・秦野の3地区をモデル地域として設定し開始しました。
その枠組みは神奈川県・各自治体と関連部署・JA及び中間支援組織(NPO法人等)が連携して、コーディネーター育成を通じて農福連携を推進するものです。(令和4年度まで)

農福連携マッチング等支援事業

事業の内容と当法人の役割

農福連携とは、障がい者等が農業分野で活躍する事で、働きがいや生きがいを醸成し、社会参画を実現する取組みです。現在、農家側は従事者の高齢化、後継者不足による耕作放棄地の増加、福祉側では障がい者の就労確保、賃金の向上等課題が喫緊の課題となっています。本取り組みは、農業及び福祉に通じたコーディネーターを育成し、農福連携をより強固なものにすることが目的です。

中間支援組織である当法人は、これらの課題を解決するために、コーディネーター育成講座の開催・先進事例先へのツアー企画実施及び関係者とのマッチングの場づくりを実施し、成立先へコーディネーター派遣・調整等を行います。

働き手不足の農業と自立がままならない障がい者福祉

コーディネーターの役割

地域農家と障がい者を結ぶ意義と農福連携コーディネーターの役割

現状は農業及び福祉の両分野に精通した人材が少ないことが課題になっているため、それを解決する為に両分野に精通したコーディネーターを育成する必要があります。

※農福連携コーディネーターとは

コーディネーターは農業と福祉の間に立ってお互いの立ち位置を理解した上で両者を結びつけるという重要な役割を果たします。
農業には、田畑で直接農作物の生産に携わる作業の他にも様々な仕事があります。入念に畑やハウスの準備をした上で、作物を植え付けた後も、収穫までには毎日様々な作業があります。そして収穫。農家にとっては1年の苦労が報われる喜びの時ですが、生き物相手だけに短期間で確実に作業を終えなければならない上に、収穫した作物を出荷して流通ルートに乗せたり、加工食品として工場で加工したりする作業に関わることもあります。

農家にとっては当たり前の作業ですが、障がい者にとっては、一つ一つが初めての作業になります。一言に「障がい者」と言っても、人それぞれ。障害の種類の違いや個人差があり、複合的な障害を持っている方もいて、それぞれに適切な配慮が必要です。これらを農家が見極めることは困難であり、これまで農福連携がうまく進まなかった原因とも考えられています。

サスティナブル(持続可能)な(地域)社会の実現のために

農業現場での担い手不足の問題は深刻であり、こうした課題の解決策として、障がい者が農業の担い手となることが期待されています。

しかし、現実問題として人手不足に悩んでいても、具体的にどうしたらいいかと悩んでいる農家が多いのも事実です。農福連携を実践されている農家の方に伺うと、「障がい者だからと構えてしまうのではなく、丁寧に根気よく教えていくこと(新入社員と一緒です)、信頼関係を深めていけば、良い仕事をしてくれるんですよ。要は教え方次第なんです。」とおっしゃっていました。

人はどんな相手であっても、最初からすぐに信頼関係を築くことはできません。新入社員も、上司や先輩から新人としての心得や、仕事のやり方を見習いながら、だんだんと高度な仕事を覚えていきます。

仕事上のより良いパートナーを見つけて事業継続を進めるとともに、自分の後継者となる人が将来の可能性を感じられるような農業の未来が実現できればと思います。農福連携は、持続可能な地域社会を形成していく上で、今後ますます期待されていくことでしょう。

サスティナブル(持続可能)な(地域)社会の実現のために
サスティナブル(持続可能)な(地域)社会の実現のために
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