~6月8日「NPO法人 大磯ガイド協会」のまち歩きツアーに同行し、大磯を愛するガイドの皆さんに出会いました。~

関東地方は前日に梅雨入りし、天候が心配でしたが、大磯ゆかりの先人達のご加護か…。時折強い日差しもさすほどの梅雨の晴れ間となりました。

神奈川県大磯町は、明治18(1885)年大磯海水浴場が開設され、さらに明治20年に大磯駅が開業、鉄道も開通します。伊藤博文や吉田茂をはじめ重鎮たちが邸宅や別荘として居を構え、追うように財界人も大磯入りするようになります。人脈の広がりから「明治政界の奥座敷」と称されるようになりました。また、豊かな自然と閑静な街並みが多くの文化人に愛されました。「NPO法人 大磯ガイド協会」はそんな大磯を紹介したいと、年間を通じ様々なツアーを企画しています。

今回は、政財界、芸術の場で生きた8人の女性たちにスポットあて、ゆかりの場所をたずねます。

 

大磯ゆかりの女性たち ~「女子力」を発揮した才女たちを訪ねる~

【コース】駅南広場~小倉遊亀邸跡-澤田美喜記念館前-大磯駅・湘南発祥の碑前、堀文子-坂西志保邸跡-獅子文六邸跡、岩田幸子-(夢の近道)-旧島崎藤村邸・島崎静子-鴫立庵・鈴木芳如-新島襄終焉の地・新島八重-地福寺-大磯駅ー化粧坂(バス)-(旧)堀文子邸・ホルトノキ-化粧坂(解散)

行程3時間。およそ3.5㎞。

今年2月、日本画家、堀文子さんが、100歳で亡くなりました。テレビ朝日「徹子の部屋」のセットで使われた絵画、「アフガンの王女」の制作者です。当初、堀邸とホルトノキの見学は予定されていませんでしたが、協会は参加者の関心の高さを感じ、急遽見学の追加を決めました。

ホルトノキは、樹齢推定300年以上の常緑樹です。大磯町に暮らした堀さんは、隣地が造成される際この木の伐採計画を知り、多方面に働きかけ私財を投じて守ったのです。参加者はガイドの説明を聞きながら巨木を見上げていました。

ガイドの方は、次から次へとエピソードを披露し、参加者からの質問にもよどみなく答えてゆきます。

歴史上の人物の名前もフルネームでスラスラ紹介しています。

ガイドの佐竹さん

ツアー終了後、ガイドの方々とお昼をご一緒し、お話を聞くことが出来ました。

杉本さんは大磯で生まれ育ち、退職後にガイド養成講座の存在を知りました。

「生まれ育った大磯をもっと知りたい。知識をプラスしたいと思ったんです。日頃、関連する展覧会などに出かけ、知識を自分のものにするようにしています。」

川﨑さんも、大好きな大磯の自然の中で生まれ育った方です。3年前に大磯の実家に戻ってから協会で勉強するようになりました。都内への通勤時間をガイドの勉強時間にしているとか。

生方さんは大磯町在住ではないものの、親族が住んでいたので大磯はなじみ深い土地でした。お墓参りに来た際に立ち寄ったお店で、ガイド養成講座のチラシと出会います。「思い出の中の断片的な記憶を、正確な知識としたい。きちんと勉強したうえで大磯と関わってゆきたいです。」

 

協会には、最高齢90歳から39歳のメンバーが66人在籍しています。

以前は、リタイヤ後のシニア層が多い時期もありました。そこで、仕事を持ちながらでも参加できるよう、会合や講習などを土日にするようにしました。週に一回の活動でもOKとして募集すると、若い人も入会するようになりました。メールやインターネットを活用することで、仕事を持った若い方も活動できるよう配慮しています。

ツアーは企画がたてられると企画部で資料を作りこみ、勉強会をしてからリハーサルのため実際にメンバーで行程を歩きます。資料は協会独自にデータベース化されています。その後各自で自主練に励み準備するのです。参加者に気持ちよくご覧いただきたいとの思いから、前日にコースのごみ拾いや、墓所を訪ねる場合には花を供える方もいるとか…。頭が下がります。

また、協会は部会とグループに分けられ組織化されています。育成にも力を入れており、新人は先輩ガイドを相手に訓練を重ねます。準備も勉強も大変なのに、なぜ皆さんは笑顔でお話になるのでしょう?それは、「大磯って素敵な所ですね。よかったわ~。勉強になったわ。」という参加者の声。それが次回への力になり、何よりの励みになるのだそうです。

杉本純子さん(ガイド歴10年)左 生方有紀子さん(ガイド歴3年)中央 川﨑裕さん(ガイド歴2年)右

 

~皆さんに、夢やこれからの希望について伺いました。~

杉本さん「先輩たちの築いたものをどういうふうにのばしてゆくか。これからも若い人たちに入ってもらって、魅力ある企画を立てお客様をおもてなししてゆきたい。」

川﨑さん 「生まれ育った大磯の行く末を見てゆきたい。観光の核づくり構想計画もあり、期待感と楽しみがある。大磯はこれから変わってゆく。大磯がにぎわってくれればと思うし、関わってゆきたい。」

生方さん「ガイドとして苦手な分野を埋め、いただいた仕事を着実にこなしていきたい。解説の難しい左義長のガイドをしてみたい。それにはたくさん勉強が必要。」ガイドに備えびっしり書き込まれたメモ帳を愛おしそうに見つめています。すごく難しいといいつつも、目がキラキラしていたのが印象的でした。

 

~最後に皆さんに隣街の平塚市の印象を聞きました。~

杉本さん「子供の頃、湘南平は大磯町にあると思っていたんです。(笑)

土地の人はずっと千畳敷と呼んでいて、その呼び方に愛着があったし、いつの間に平塚?って。もともと平塚市なんですよね。(笑) 」

生方さん「平塚市は美術館が素晴らしい。うらやましい。」

協会では、個別ガイドや、外国の方向けに英語のガイドにも対応しています。高齢者、足の不自由な方達を対象にユニバーサルデーもあります。協会発足20周年の記念誌発行の企画があり、内部の仕事もますます忙しくなりそうです。あふれる地元愛!大磯の底力を見せていただきました。

協会HPに今後のツアーの案内があります。「ガイドさんと大磯の街歩き」皆さんもいかがですか?

企画コース(まち歩きツアー)についてはこちら

 

~編集後記~

皆さんとご一緒したお店は蕎麦処 車屋さん。この日注文したのは化粧そば。所在地の化粧坂(けわいざか)という地名から名前を付けた、大根おろしを化粧(おしろい)に見立てた冷たいお蕎麦です。とってもおいしかったです。

 

ライター:K

※この記事は当法人が開催した「WEBライター養成講座」(全3回/5月29日・6月12日・6月19日)の受講生が、受講中に取材して記事にしたものです。

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