人の身体は食べたもので造られます。人の心は聴いた言葉で作られます。未来は話した言葉で創られます。
人の受け売りですが、小さい頃におじいちゃん、おばあちゃんが口癖のように言っていたこと。学校の先生や、会社の上司からやかましく何度もいわれたこと。人生で苦しかった時、悲しい時に励まされて立ち直った一言。
振り返ってみてください。誰しも一つや二つは心に染みた、そしてその後の生きる力の糧になっている言葉があるはずです。
今回は、湘南NPOサポートセンターのメンバーからの投稿をまとめてみました。
1.「自分がやられて嫌なことは人にやらない」「自分の欲することを人に施せ」
「己の欲せざる所は人に施す勿れ」「己所不欲,勿施於人」
論語の一説でもありますが、自分の立場と相手の立場は違うことも多いのですがどんな権力を持った人でも自分にとって困ることは人にとっても分け隔てなくされては嫌なことだと思います。
又自分が喜ぶことでも他人が喜ぶとは限らず難しいですが、相手の立場に自分を当てはめて想像力を働かせることで思いやりのある関係を築けますね。(山田)
2.「あなたの大切にしたい人を大切にしていますか?」
(株式会社ライフサカス西部沙緒里さんがよく使うフレーズ)
自分がその時その人生を一生懸命生きているかを考えさせられる。
例えば事故などで明日死ぬかもしれないと考えた時、大切に思う人を思い返し、大切にすることは重要と思う。(片岡)
3.「自分に正直に生きよう」
自分の気持ちを見直し、自分の望むこと、やりたいことを整理し、人生の選択にフィードバックして生きることは、人生を豊かに生きるためのヒントだと思います。
何かに迷ったとき心の声に耳を傾けています。(片岡)
4.「こころでみなくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」
(「星の王子さま」のキツネの言葉)
子供の頃に読んだ時には難解な表現も多く、分かったような分からないような本でした。大人になってからの方が心に響く台詞の数々に気がつく不思議な本だと思います。
今は目に見えないウィルスの恐怖に晒されていますが、目に見えないものの中には大切なことも隠れているんですよね。それを見逃さないように心がけたいです。(氏家)
5.「悲しい時には楽しいふりをしてごらん」
以前読んだエッセイに引用されていた英語の詩の一節です。
原文は ”Pretend you’re happy when you’re blue” 悲しいときにただ悲しんでいても何も解決はしません。だから悲しい時には無理してでも楽しいふりをしてみようということなのでしょう。そうすればきっとHappyは向こうからやって来るのです。悲しい時にも楽しいふりをしていればあなたの周りの人もHappyになれるのです。(鳥巣)
6.「名前を呼ばれたら「はい」と返事をする」
昨年、400名近く人の集まりがあり、一人ひとり名前を呼ばれました。
誰も返事をしない中、私の番が来ました。ちょっと迷いましたが「はい」と返事をしました。
後になって、同席していた人から勇気がいったでしょうと言われました。
中学2年生の時、竹の鞭を持って授業をする先生に会いました。名前を呼ばれて返事をしないと机の上を鞭でビシッとたたき、「名前を呼ばれたら「はい」と返事をして立つ!」と教えられました。
それ以来、名前を呼ばれると反射的に「はい」と言葉が出ます。(厚見)
7.「私は、私にできることをしているだけ」
「ハチドリのひとしずく」という南米のアンデス地方に昔から伝えられてきた話です。
山火事で他の動物が逃げ出す中、たった一羽でその小さなくちばしで水滴を運んで消火活動に励むハチドリのクリキンディ。「そんなことをして何になる?」と笑う動物たちに返事したセリフです。
・今自分が置かれた状況で自分ができる範囲で頑張る
・周りにとらわれず、自分の信じた道を進む勇気
が素敵だと思いました。(片岡)
8.「子どもには親、学校の先生の他に自分の顔と名前を呼んでもらえる3番目の大人が必要」
「子どもの貧困」に興味があって子ども食堂のお手伝いを始めたが、メンバーは実際に不登校、ひきこもり、虐待などの当事者に寄り添っている方ばかりで「自分は何もできないんだ」と無力感を感じていた。その時にセミナーで講師が言われた言葉でした。これを聴いて「これくらいなら自分でもできる」、「これでもいいのか」と自信を持たせてくれた一言でした。(清水)