12月4日(土)13:00~15:00 農福連携マッチングの場づくりを開催しました。

参加者:8名(内、農家2名)

関係者:神奈川県(1名)・JA湘南(1名)・湘南NPOSC(5名):総数15名

 

はじめに基調講演として、社会自立支援員として平塚養護学校に在籍していらっしゃる鈴木達男様(農福連携コーディネーターとしてご登録あり)に、お話を伺いました。

 

「農福連携におけるマッチング機会づくりのきっかけ」

現在養護学校の高等部の就職先としては、30%が企業(清掃・流通・スーパー等)、30%がA型・B型の企業です。ハローワーク、GoogleMapなどを通して就職の支援活動をしています。

今回、スタディーツアーで進和学園等、規模の大きいところを回ったが、農業分野も含め新規は少ないと感じました。しかし、マッチング事業については意欲的な農家は多いので、方策としては施設外就労が考えられるのではないでしょうか。

 

 

「マッチングの場づくり」

各グループに分かれマッチングにつなげるべく討議を行いました。以下に簡単に紹介します。

Aグループ

・新規就農した農家では他の人を雇う余裕はないのが現実(自分がやればタダで済む作業にお金は出せない)。

・なんらかの形で農福連携の行政の補助があればいいと思う。

・就労支援では障がい者などの「就労訓練費用」として国費が出ているが、就労支援(作業者に対する給与補助など)に対する補助は出ていない。

・行政が本気でやるのなら、行政が特例子会社のようなものを作って障がい者を雇用して取り組めばいいと思う。

 

Kさん:就労の前段階として実習ができないか。「仕事としての農業」を1〜2週間体験させたい

Aさん(農家):研修としてなら受け入れ可能。(通年で仕事有り)マルチな作業ができる人を育てたい。それには受け入れやすい環境・居心地のよい作業場などの環境が必要だ。

Iさん:やり方を伝える時に、こちら側の問題で伝わりにくいことがある。(精神障害の人が増えている→PCの仕事より農業をやりたい人が多い)

 

 

Bグループ

コーディネーターのIさんより、A型・B型の復習と現在の状況の説明がありました。

・就労移行加算制度がなくなってしまい痛手である(1,000円/一人)。この農福連携の機会を通して、何か生まれることを期待している。

・農家と福祉をつなぐ第三者機関みたいなものが必要であると感じている。

・色々なことをやらせてみたいと考えている農家は多い。

 

Wさん:最近は最低賃金確保のA型からしばりのないB型に変わる事例が増えている。

Aさん:クローズドの世界である農家にどのように入っていくかが課題である。

Sさん(農家):インスタグラム・Facebookなどの情報発信を通して「知ってもらう」ことに力を入れている。農業を始めてから3年であり、まだ障がい者雇用を考えるまでには至っていないが、A型B型の話しを聞いて、先ずは短期でも実習・体験も良いかなと思った。

Wさん:B型か雇用になるA型への移行事例もある。

Tさん:実習という形で農家に入ったらどうか。コーディネーターとして何か力になりたい。

 

 

(参加者の声一部抜粋)

・福祉側の視点と農家側の視点、その相互理解が必要と感じた。

・擬態的に課題と認識している。農業を改善できるチャンスかもしれない。

・こうした機会を通じてお互い連携できるキッカケになると思う。

・農家の参加者が少ないので多くなれば(2件)。

・移行支援の事業についての知識等、みなさんの共通理解を得られる時間があると良かった。

・例えばA型とB型の違いなど双方の環境を把握するため、現場確認の時間が欲しい。

・農福としてのサポートを市でも行って欲しい。

 

今回の農福連携コーディネーター養成講座、スタディーツアー、マッチングの場づくりをきっかけに数件のマッチングが成立しました。今後に期待したいと思います。

 

 

2022.01.14記

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