湘南NPOサポートセンターでは令和5年度平塚市と協働で、共創型の地域・まちづくりの考え方をもとに「ひらつか地域活動の仕組みづくりnote」を作成しました。

この中で提案した考え方をもとに、神奈川県の「地域づくり活動促進事業」の支援を受け、

市制100年を見据えた“ひらつかの地域・まちづくりをわがこととしてとらえ、市民・企業とともに探り、これからのひらつかの魅力づくりを語り合う場となるフォーラムを開催しました。

 

【開催日】 令和7年1月29日(水)18:00~20:00

【場 所】 ひらつか市民活動センター (平塚市見附町1-8)

【参加者】 29名  *講師含む関係者 14名

【主 催】 NPO法人 湘南NPOサポートセンター

【協 賛】 神奈川県湘南地域県政総合センター

 

(1)フォーラム趣旨説明 

  鈴木 奏到氏(湘南NPOサポートセンター/認定都市プランナー)

これからのまちづくりにおいては、暮らす人たちのシビックプライドが重要であり、公共、民間、地域が我がこととしてまちづくりに取り組むことが大切です。そのためのキックオフとして、平塚のまちのこれまでの成り立ちを踏まえつつ、新しい価値と魅力づくりを探るきっかけづくりの場として今回のフォーラムを開催しました。

 

(2)基調講演 

「多様化する時代における、地域の観光まちづくりとは」

楓 千里氏(國學院大學観光まちづくり学部教授/地域マネジメント研究センター長)

観光を基軸に持続可能な「まちづくり」を考えること、地域をみつめ、(地域を考え)、地域を動かせる人材を作ることの大切さをお話していただきました。

平塚の強みである企業立地と関係からみると、産業観光は企業認知の向上や人材確保、地域との連携によってファンを醸成していくことにつながっていく。「街の人に支えられているな」という雰囲気を作ることが大事であり、地域と一体になった産業をどう作れるかにかかっている。

また、地域の観光情報メディア発信がますます大切になる。情報ストックを充実させることが大事であり、リアルメディアはガイド、案内人の育成等が重要になることをお話しいただきました。

 

(3)パネルディスカッション 

「ひらつかのこれからのまち、ひと、魅力づくりを語ろう」

・パネリスト  :梶田 佳孝氏(東海大学建築都市学部教授)

         長尾 亨氏(横浜ゴム(株)平塚製造所長補佐)

         須藤 元氏(市民有志)

・コメンテータ :楓 千里氏

・コーディネータ:鈴木 奏到氏

 

パネリストの方々からは

〇ひらつかをどう感じているか?

平塚には多様性がある。環境、アクセスの良さ、産業として工業、商業、農業があり、また自然としても川、山、海があり、これらが子供達の教育にもつながると感じている。

〇未来に向け大切にしたい、変えていきたいことは?

ユニークな技術をアピールできるようなものがあるとよい、モノづくりには様々な人材が必要で、もっと若い人たちがひらつかの色々な地域の環境を知ることが大切ではないか。

高校・大学、中高連携など若い世代の知恵やアイデアを引出す仕掛けが重要になってくると思う。

駅はまちづくりの顔。この街ってどうなのだろうと印象付ける存在になる。

〇自分たちで考え、知恵を出し合い、行動していくための体制や仕組みとは?

このような場でいろいろな意見を出せ、聞けることが有意義である、若い人の意見も聞ける仕組みが重要である。

自分たちが楽しみを持って関われる仕組みづくり、市民のチャレンジを後押しできる仕組みがあると「市民のまちづくり」が進むと思う。

これまでも平塚は時代に合わせて変化してきた。新しいまちの変革を起爆剤にしながら仕組みを変えていけばよい、クラウドファンディングなども利用することが大事になる。

平塚はバランスがよい。若い人たちのちょっとした言葉、キャッチフレーズを考え、発信していくといいのではないか。

 

〇参加者との意見交換

・学生ができるまちづくりは何か?

・企業や大学の中でも社会貢献やボランティアを促す制度はあるのか?

・観光は外向きに発信することが多いが、観光がまちづくりにもたらす影響や効果は?

・地元県立高校同窓会からは在校生の探求企画のサポートの中で企業の先端技術を見るというテーマが好評だった。

との紹介もありました。

 

〇参加者からの声

・まち・ひと・魅力づくりには基本は人づくり力のあるリーダーづくりだと感じた。

・今ある平塚の個性、豊かな魅力を活かす仕組みが大切だと思った。

・平塚のことを思って動いている仲間がたくさんいるんだと!!気づくことができた。平塚を動かす大きな力になると感じた。

・工場(企業)見学が観光になるというのは、なるほどと思った。「楽しく関われる」仕組みというのもキーワードになると感じた。

・学生の意識を高めるまちづくり、学生向けにまちづくりのことをもっと広めて欲しい。次回は、学生や七夕まつり等のイベントに関わっているメンバーを集めて、どう特色づけるかのようなフォーラムを期待しています。

・「健康」をテーマにするとまちづくりができるように思う。その時はパネリストになりたいです。

・若い世代と企業がマッチング、アイデアを実現できる取り組みは良いと思う。

・今回フォーラムの参加者がまとまることで、このフォーラムをきっかけに継続的な取組みを期待します。

基調講演の楓先生のお話、パネリストの方々の意見に加え、参加者からの“我がまちひらつか”への熱い思いや前向きな意見をいただきました。“グローカルなHIRATSUKA”を意識したこれからのまちづくり、魅力づくりに向け、アイデアを出すだけではなく、動かすということが重要だと感じました。

これをきっかけにみんなで語るプラットフォームを整えていきたいと考えています。

 

記 20250228

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