実践講座 第5回(最終回)「地域を変えていくためのキックオフ」を12月14日(土)に開催しました。
これまで学んできた成果を一つ一つまとめ上げていき、各地域に分かれて出来るだけ具体的な課題(困りごと)を抽出し、その対策を立案し提案書にまとめ発表します。
受講生の皆さんは、この日の発表のための準備をしてきてくださいました。いずれも地域の課題をしっかり見据え、自分たちでできることは何かを考え、具体的なプランを発表されました。
【テーマ:自治会役員選出見直そう ~なんとかできない?~ 旭南地区3人組】
山下団地は現状10自治区で入居者は3,000人→1,500人へ減少し、自治会役員のなり手がいなく大変困っている。役員は年間135回の会合、トラブル処理60件等雑用も多く、また電気・水道費にも関与しており,仮に外部委託した場合には追加費用が発生する。これを引き受けてもらう候補者のなり手もいない。
このようにハードルが高く、本テーマはドロップせざるを得ないと判断した。代替テーマとして、もっと身近な課題に取り組もうと考え、地元農家が生産している新鮮野菜“湘南そだち”ブランド名で直売店を集会所に開いた結果、日々の買い物に苦労している人が多いことがわかり、高齢者だけでなく近隣住民の役に立った。今後、継続開催を通して人の輪を広げてゆきたい。
決意表明:生の声を1つ1つ受け取って、キャッチボールすることが大事である。
【テーマ:避難所の現状と見直し 〜地域活動を進化させよう〜 真土地区】
2014年の水害の被害で、避難するのに大変困った。真土地区は全3,800世帯あるが、避難所の小学校は標高も低く、収容人数が200人足らずであり、地域全世帯を収容できる大きな施設もなく、外部委託も視野にいれ考えなければならない。
理想の姿は地震と風水害とを区別して対応策を考えることが必要である。解決策として候補避難所の選定と確認、ハザートマップを考慮、真土まちづくり協議会の立ち上げ、防災備蓄品の準備等が挙げられる。住民アンケートを実施し分析結果から改善点、要望をまとめ上げたい。行政に求めるものは、新しい避難所を模索する場合、市役所へ避難所見直しを要望する。避難所の運営についても議論していきたい。
決意表明:まだまだ空論の部分も多いが、1つ1つ課題解決に向け活動を継続していく。
【テーマ:福祉村活動の活性化 〜豊田地区の活動を進化させるために〜 福祉村ちーむ】
豊田地区の福祉村における困りごとを以下に記述する。
①福祉村発足後2年になるが、活動が地域に浸透しない。
②他の団体役員の兼務が多く、専念できてない。
③ボランティアが少ない。
④サロン活動に男性が少ない。
対応策として、グランドゴルフ等男性が好む趣味を取り込むこと、公民館で料理教室後の飲み会開催、麻雀・吹き矢・カラオケ大会を開催する。また地域に戻り再度議論していきたい。
【テーマ:平塚市 高齢者のフレイル対策に市民参加のプロジェクトチームを 千石河岸地区】
平塚市における上記年代別人数比率は、65~74歳:3.8%、75~84歳:16.6%、85歳~:56,8%また10年後には85歳~、要支援者人数は20,000人に上る予測である。行政では現在何もできていない現状、そこで平塚市民が要支援者要介護者を減らすことができないか?
成功例として埼玉県和光市で頑張っている所がある。内容は行政・市民・専門職が一致協力して “フレイル対策”を市民主導型で新プロジェクトを立ち上げている。
決意表明:平塚市民もぜひとも、この様なプロジェクトを立ち上げましょう。
【テーマ:自治会活動の活性化 〜加入者の増員〜 四ノ宮地区 助け合いが出来共存が出来うる魅力ある自治会チーム】
現在、この地域での自治会加入率は50%と他地域と比べ非常に低い。これを少しでも加入率を改善できないかを検討した。高齢化により自治会活動に不自由さを感じている人も出てきて、脱会者もいる状況である。
理想の姿は、向こう三軒両隣で普段から気軽に声掛けでき、あいさつする間柄になることです。解決方法として未加入者への声かけ、強力なリーダーを作る、行政を巻き込む、魅力ある自治会を変えられないか、入会時商品券など特典を付与させる等を考えた。
決意表明:今回の解決策は空論部分も多く、地域に戻って精査し活動を継続してゆく。
【テーマ:おおとり公園で楽しもう 〜笑顔があふれる公園〜 富士見地区(5区)おおとり公園を楽しくする会】
公園を地域各世代の憩いの場所、且つ子育てサポートや高齢者・子供たちがワイワイし安全な多世代交流の場所にしたい。現在、公園の自治会利用は1~2回/年しか活用されていない。
取り組みとして公園を楽しむための説明会開催、年間計画書作成と配布、ベンチのペンキ塗り、他地域の公園愛護会との情報交換を立案した。
決意表明:今回の取り組む対応策を地域に持ち帰って、再度精査し活動を継続する。
【テーマ:住みよい地域づくり 〜高齢化&人口減を見据えて〜 城島地区地域活動推進会議】
城島地区の高齢化率は37%で、他地域と比べ高齢化が進んでおり、来年度の小学生入学者数は18名しかいない状況である。また、ごみポイ捨てや子供下校時に危険な場所も多く見守るための人手もいる。高齢者が多く買い物難民に近い状況にもある。
一方、平塚市の将来構想は2核1地区を重点的に開発進めようとしており、“城島地区は取り残されゴーストタウンになってしまう。”このような事象を改善するため、地域に各種の協議会を立ち上げ組織化し、各協議会における課題を抽出し整理した。城島地区の誇れるところは景色・環境が良く、住民たちの団結も強く何事にも協力して対処できることである。
決意表明:地域の強みをより活かした活動を推進するため継続して取り組んで行く
ひらつか地域づくり市民大学実践講座はこれで終了しましたが、既にそれぞれ地域で動き始めてくださっています。活動の進捗状況を見守りながら、必要に応じてサポートさせていただきたいと思います。
本事業開催にあたり、ご協力いただいた関係者各位の皆さまに改めて御礼申し上げます。
NPO法人湘南NPOサポートセンター スタッフ一同