久しぶりの投稿です。
今年で10回目を数える平塚市立太洋中学校で行われた、災害時要援護者避難支援活動。
当会の理事長、そして会員の障がい者であるY氏の2名は
数年前から参加していることもあり、その活動の様子をご紹介します。
『平塚市立太洋中学校(同市高浜台)で6月20日、災害に備えた講習会があり、
障害者ら要援護者を誘導して避難させる方法やけが人の応急処置などを学んだ。
同校の講習会は地域一体の防災対策として、福祉関係者らが協力して2005年から開いており、
今年で十回目。
企画、立ち上げから尽力してきた地元の町内福祉村運営協議会の渡辺孝会長(78)は
「中学生は地域をよく知っているし、体力もある。災害時に大きな力になる。
自覚を持ってほしいと願い講習会を続けている」と説明する。
第1部は、全校生徒339人が体育館に集合し、「3.11を忘れない!朗読詩」を聞いた。
「自然の脅威とその前での人間の無力さを今一度認識し、我々は、生かされているということ
そして、人がつながることで、その脅威へ立ち向かうことの大切さを感じ取り、
一番大切なのは、「命」であることを気づきたい。」という趣旨で開催された。
会場では、すすり泣く声も聞かれた。
(主催:3.11を忘れない!朗読詩開催実行委員会)
(協力:演劇集団 群生/NPO法人 湘南NPOサポートセンター)
第2部は、学年別に分かれ、一年はけがの手当てや毛布などを利用した搬送方法、
二年は心肺蘇生法を体験。三年は段差のある場所で車いすを押したり、
津波を想定して車いすを持ち上げて階段を上ったり、
アイマスクを着けた視覚障害者役を誘導する訓練に取り組んだ。
三年の浦田さん(15)は「車いすを平らでない場所で押したり、目が見えないと
階段を上ったりするのが難しい。いざというときは教えてもらったことを生かしたい」と話した。』
Y氏報告
『当日は各分野12団体(当会を含め)71名が支援スタッフとして参加し、
全校生徒339名は学年ごとに、災害時の対応実技学習を行う。
1年生は災害時の応急手当、2年生は心肺蘇生法と人命救助、
3年生は要援護者の誘導と搬送訓練を学ぶ。
担当した3年生は視力障害者の誘導訓練と、車椅子の試乗と搬送体験を行う。
今年から海に近い土地柄もあり、津波を想定して校内の階段をダミーを乗せ、
2階まで搬送する体験も取り入れることが出来たことは大きな成果だった。
「車いすの体験ができてよかった」「車椅子を2階まで上げるのが大変だった」と言う声や、
昨年以上に真面目に行う生徒が多かった。
地道ではあるが次世代へ「災害時要援護者」を知っていただく良い機会であり、
各学校へ広まることを願う。』
この事業は地域活動団体、港地区町内福祉村関係者、社会福祉協議会、
東海大学医学部付属病院、女性防災クラブ平塚パワーズ、湘南海上保安署、
県立平塚盲学校等々、合わせて90名の支援スタッフが協力して行った。