10月10日に、平塚市西部福祉会館にてJICA(国際協力機構)の研修会が開催されました。
今回研修に参加された方は、バングラデシュ、スリランカ、メキシコ、ブータンから8名が参加されました。
「ジェンダーと多様性からの災害リスク削減」をテーマに平塚研修では、「女性防災クラブ平塚パワーズ」を講師に開催されました。

 

今回の研修の背景

2015年3月に開催された「第3回国連防災世界会議」で「仙台防災枠組み2015-2020」が採択されました。
その枠組みのポイントは
   ・より人間を中心にした予防的アプローチが不可欠
   ・女性、子ども、青年、障害者などを包括的なリスク削減の取り組みの必要
   ・女性が能力を発揮できるように、女性のリーダーシップ能力の向上の必要性
が謳われました。日本政府は「仙台防災協力イニシアティブ」を発表。その具体的施策として「防災における女性のリーダーシップ推進研修」の実施を表明しました。
JICAは政府のイニシアティブを受けて、2016年からアジア7か国から防災の意思決定者を日本に招きました。以降は課題別研修として、アジア以外に、中東、中南米に範囲を広げ研修プログラム実施してきました。今回は第4回目の実施で、10月6日から20日間全国で研修が開催されます。

 

平塚での研修内容

狙い:女性グループによるコミュニティー防災の実践的な中身を知り、その活動の中での工夫や課題について理解する。
研修風景  フォトストーリーでご覧ください。

 

秋の風物でお出迎え

 

パワーズのメンバーが描いたウェルカムボード

 

平塚パワーズのメンバーが参加者を前に自己紹介からスタート

 

災害発生から安全な場所へ避難する重要性を、絵本と折り紙のピョンピョンカエルで楽しく解説。

 

平塚パワーズのレインコート・コレクション

 

研修者も実際に試着してみました。
研修では、最初にパワーズが解説して、その後研修者が体験するプログラムになっています。

 

 

次は調理室で、パッククッキング体験。野菜のポトフとお米の炊飯。

 

段ボールトイレ作り体験

 

バスタオルを使った、防災頭巾づくり体験

 

身近にあるもので応急手当実習

 

本日の昼食はパッククッキングで作ったものです。また、天ぷらはパワーズのメンバーの自宅で準備したもの。
お米は平塚の「はるみ米」。研修者のお国柄を考えて、肉、魚、卵は使用していません。

 

食事の後は、抹茶のお点前を披露。披露する大西さん、伊藤さんもパワーズのメンバーです。
抹茶は嗜癖が強いので、空腹時はお腹によくないと、食事後にお出ししたという説明がありました。
優しい心づかいです。
向かって、左が大西さん、右が伊藤さん。

 

日本の伝統文化には興味深々です。

 

最後に、研修者とパワーズの意見交換です。

研修者からは、
「平塚パワーズを結成したきっかけは?」」「23年間も続けられる秘訣はなにか?」
また、「災害発生時には妊婦もいるだろうが、その方たちのケアはどうしているか?」などの質問がありました。
自分の国で活かそうという意欲を感じました。

 

お別れにパワーズのメンバーから、「防災の種を世界に蒔いてほしいとの願いを込めて、メンバーがつけていた「ひまわり」のブローチをプレゼント。

 

記念写真をパチリ

 

研修が終了して、バスでお帰りになるみなさんをお見送りしました。

 

最後まで、心のこもった、また、女性ならではのおもてなしで、立派に市民外交の役目も果たしたと感じました。防災の種が世界で芽が出て花が咲くことでしょう。
平塚パワーズの皆さん、お疲れ様でした。

 

ライター:清水浩三

★2018年10月に開催された第3回の様子はこちらをご覧ください。

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