平塚市の菫平(すみれだいら)にある、[あそびのスタジオPepika](以下Pepika)を取材しました。
大人も、子どもも楽しめる様々なイベントを開催しているイベントスペースです。

Pepikaさんの入っているビル

 

スタジオを運営している石井さんご夫妻です。お二人とも芸大出身で、ご主人は彫刻家として活躍されています。

ご主人の誠さんと桂(けい)さん

 

お二人の美術との出会い

桂さん 幼いころからアートスクールに通っていたから、ごく自然に現在までその道を歩んできました。
ご主人の誠さん 全く、美術には興味がありませんでした。ヴァイオリンを習っていたので、高校までは音楽の道しか頭になかったんですが、大学の建築関係を目指そうとしたときに、建築にも美術があることを知って興味が湧き、それから美術の方にのめりこんでいきましたね。

ここからは、桂さんにお話しを伺いました。

 

Pepika のオープン

桂さん 主人の工房の隣のテナントがなかなか決まらず、お隣に入るお店はどんなお店だったら楽しいか、よく夫婦で話題にしていました。私たちの関わってきたアートのことや、子どもたちのこと、商店街の端っこにみんながワクワクできるような場所があったらいいな、など。夢はどんどん膨らんでその話をした友人たちが「だったら創ろう」と言ってくれ、みるみる形になっていきました。その時は様々なタイミングが自信になって進んでいたように思います。そして、2017年7月にオープンしました。

 

Pepikaの名前のこと

桂さん 主人の工房と一体となった作りにしたので、主人のペパーミントデザインの屋号からPeを、また、ここからピカっと光るものが発信したいとの想いもこめてpikaをあわせました。子供たちが喜ぶ破裂音(パーンとかポーンという感じ)が入っているので、お店の名前だけで楽しい気持ちになってくれたら嬉しいです。

 

Pepikaの想い

桂さん

●創造することのすばらしさ

子どものころ通っていたアートスクールに、大学を卒業してから講師として働かせていただきました。
教えてもらう方から、教える立場になって子どもたちの持つエネルギーの凄さを感じました。
「それはダメ」といわずに、どんな答えでも活かしてあげられないかと考えています。
”いろいろな答えがあっていいんだ” ”いろいろな人がいていいんだ”
創り出すことの楽しさをいろいろな形で楽しんでもらえたら、ワクワクするようなことをしたら、楽しさが伝わるのではないかと思います。

子どもにとって良いことってなんだろう?

常に「子どもにとって良いことはなんだろう」とつきつめていくと、親、祖父母、周りの大人のことも考えないといけない。お母さんが豊かな時間が持てないのに子どもが豊かで楽しくなるわけがない。では、お母さんが豊かな時間を作るには何をすればいいの? そこで、洋裁教室とか料理教室なども開催しています。
子どもだけを見るのではなく「子どもにとって良いことってなんだろう」と広い視野で考えています。

●本気の大人と遊ぼう

Pepikaの人気イベントトの一つに「本気の大人と遊ぼう」という企画があります。
どんなことでも、その道のエキスパートは子どもたちに沢山の夢を与えてくれると思っています。それが子どもたちの好きな世界とマッチングしていればなおのこと。

4回目となる“くぼちゃんと電車であそぼう“。子どもたちと一緒に本気で遊んでくださるくぼちゃんに、子どもだけでなく、お母さん方からも嬉しい言葉をいただいています。

 

Pepikaをオープンして一年たって

桂さん 綿密に練りに練ってからではなく、「思い立ったらやってみよう」というスタートでした。でも今思えば、練りに練っていたら実現してなかったのではと思いますね。

振り返ってみて、やりたいと思ったことがやれているなと思っています。お客さんもついてくれていますし。でも、経営していくことの大変さを実感しています。アートはどこにでもあふれていて、自由で手軽に手にできるものであってほしいんです。でも人をかければ人件費がかかる、その分利用者からお金を貰わないといけない、お金を貰おうとすると来なくなる。悲しい現実に直面しています。

主人からは「やりたくないと思ったらやめていいよ。やりたいという気持ちがあれば応援するよ。心にやりたいかどうかだけを問いていけばいい。」と言われています。まだまだやりたいことが沢山ありますので、楽しんで形にしていこうと思います。

 

平塚の印象

桂さんは、生まれは大磯ですが、小学校から田村で過ごされました。
Pepikaでは田村の田んぼで稲刈り体験のイベントもやっています。

桂さん 実家の田んぼからみる、夕暮れ時の富士山と夕焼けの景色が好きです。

神川橋からの富士山と右には大山

 

桂さん 平塚に住んでいるのに、大磯や茅ヶ崎に憧れる気持ちもありました。しかし、相模川を渡って平塚に入るとホッとします。大学生活で平塚を離れてみて、改めて平塚ののどかさなど良さを感じましたね。

南側の菫平に住んでみて、駅も近いし、海あり、川あり自然豊かで、子育てするにも施設が充実していて暮らしやすいですね。そうはいっても、もっと平塚の光るものを発信していけたらと思います。

 

今後の夢

桂さん 子どもたちの拠り所になってくれたら嬉しいです。
遊びにきてくれた子どもたちが大きくなって、ここでの楽しかった思い出話を聴かせてくれたらなお嬉しいです。

 

ライターの独り言

「思い立ったら、やってみよう」 好きです。
ご主人からの「やりたいかどうかだけを問うていけばいい」 力強い応援ですね。感動しました。
私も、いつかPepikaでワークショップをやってみたいと思いました。

ライター:清水 浩三