今年度3回目となったコーディネーター養成講座では、2回目の実践編1に続いて今回は養成講座の座学の最終回として、平塚市内の農家で農福連携をすでに実践されている湘南小巻ファーム代表の小巻様を講師に招いて、現場での実際の活動を講演いただくとともに、農福連携に取り組んだことによるメリットを収益の面を含めて具体的な数字で示していただきました。

【研修内容】

・私が農福連携を始めたきっかけ

・農福連携に適した作物とは

・私たちと福祉作業所や利用者さんの立ち位置

・農福連携のもたらした経済的効果

・利用者さんやスタッフさんのインタビュー

・農福連携で私たちが意識していること

 

などを中心に講演が進められました。中でも「農福連携がもたらした経済的効果」もさることながら、利用者さんなどへのインタビュー動画は、現場で働く障がい者の生の声として参加者にも興味深く受け止められていました。

 

セミナー終了後のアンケート結果では「予想以上に良かった」という声が82%を占め、「農福連携への理解が深まった」と回答された方も71%に上り、3回を通した講演での具体的な取り組みの様子がうまく伝えられた結果ではないかと考えられます。

 

また個別意見として「(平塚でも)農福連携の取り組みが進んでいることが実感できた」であるとか、「「(福祉)施設利用者の働き場所として農家のあり方が知れた」などの声をいただけたことは大変心強く感じました。

 

【ワークショップ】

基調講演の後では前回に引き続き、参加者のワークショップが行われました。この中には昨年度登録された平塚地区のコーディネーターはもとより今回講師を引き受けてくださった小巻様もメンバーとして参加していただき、講演よりもさらに掘り下げた具体的な話題についても質問があり議論を深められたようでした。

【研修の成果】

ワークショップ終了後には養成講座の全課程を修了した16名の方々に修了証の授与が行われ、今回の養成講座全3回の課程を修了しました。セミナー終了時に配布した「コーディネーター申込書」には9名の応募がありました。また今回のコーディネーター候補生を中心としたS N Sグループも立ち上げ、コロナ禍においても積極的に安心安全なメンバー間の交流を図っていく予定です。

 

【今後の展開】

今後はS N Sや秋に予定しているスタディーツアーで平塚市内で農福連携に取り組んでいる農家や福祉作業所を実際に見学することで、農業と福祉の両面からさらに理解を深め、効果的なコーディネート力を身につけていただけるように進めていきます。

 

2021.8.13 記

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