8月25日に第6回ひらつか地域づくり市民大学「地域活動講座」の第1回目を開催しました。

秋の気配か、少し涼しさを感じるような日々が続いたのもつかの間、台風後の夏の暑さがぶり返したような蒸し暑い日でしたが、20代から70代まで幅広い世代の方々に参加いただきました。。

最初に開校にあたり、本日の講師でもある、当法人理事の鈴木(認定都市プランナー)より今回の講座の狙いについて話がありました。

 

住み続けたいと思える街に

私たちが住み続けたいと思う場所はどんなところですか?

やはり今暮らしている、生活している場所に住み続けたいですよね。みなさん同じ想いではないでしょうか。

では、その場所は誰が形づくっているのでしょう?それはあなたを含めたそこに暮らす地域の人たちでつくっているのです。みなさんで話し合い、合意を得て事柄を進めているのです。その話し合いや合意を地域の全員が納得でき共有していけると楽しく暮らせて住み続けたいと思う気持ちに繋がっていくのです。

 

まちづくりはひとづくり

 

みんなが楽しそうにしていると、「何をしてるんだろう?」と人が集まってきます。それと同じで地域でも地域の皆で楽しい仕組みを創ってやっているといろいろな人が集まってくるようになりますし、自ずと資金もついてきます。いろいろな人の中には、知恵や能力を持った人がいます。その人たちの力を活かすと新しいアイデアが生まれ地域がさらに楽しく、愛着も湧きずっと住んでいきたいと思うに違いありません。

〇多様な人材/仲間を増やす

〇地域の資源やストックを賢く、スマートに活かす

〇前例にとらわれない挑戦するマインドを持ち続ける

とても重要なことです。

 

地域をまとめるコーディネーターについて

では、ある事業を地域のみんなで運営していくときに、具体的にどうやって人を集めるか、そして集まった人たちの中で役割分担をどうしていくか、さらにはリーダー的役割を担う人材をどうするのかはとても重要になります。さらに次のステップとして、地域の中でいろいろ動かしていくために、「みなさんどうでしょう」と、その都度話し合いの場で参加者の確認をし、関係する団体や人をつないで、巻き込んで、調整して、組み立てていく人材がいたらどうでしょうか。このような力やスキルを「コーディネート」といい、この役割ができる人が「コーディネーター」といわれます。コーディネーターは、相互理解、確認、合意形成へのプロセスにつなげ、地域みんなの力で動いていきます。多世代でつながっていこうとしている現代には、コーディネーターの育成は、見逃せないポーションとなっています。地域づくりのコーディネーターには、4つの要素からなる能力が不可欠です。

 

コーディネーターの4つの要素

①企画・立案力

②事業の運営力

③巻き込み力

④人や団体とのつながり力:ネットワーク

 

そのために第6回地域づくり市民大学では、地域で行っている会議や話し合いの場の大切さや、連携協働の持ち方、各団体の協力や地域資源について、地域コーディネーターとしてのプランの立て方までを5回の地域活動講座として実施していきます。コーディネーターに求められる要素を吸収して、地域でいきいきとあらゆる年代の人たちが楽しく暮らし続けられるよう、一人一人が前向きに学んでいきましょう。

 

第1回テーマ「ファシリテーションのコツを学ぼう」

実際の地域の話し合いの場では「ここまで共有できていますね。」「みんなの目的はこれですね」「次にはどうしたらできるでしょう?」と進行役と言われる人が話し合いの場で確認をしながら進めていきます。進行役がファシリテーションの手法について学んで知っているとみんなが気持ちよく納得する話し合いが多くなり参加者の士気があがります。今回は2つのワークで「ファシリテーションのコツ」を学びました。

講師は、当法人の代表理事である坂田が務めました。

 

ワークその1   

ワークのお題は、ファシリテーター、議事録、発表者、積極的意見の立場、消極的意見の立場の役を担うこと、「地域の公園を活用したおまつりを開催し、地域のつながりをつくりたい」を題材により多くのアイディアを出すことです。40分ほどの中、俳優のように役になりきって、話し合いを進めていきました。その後の振り返りは、発表役を担った人が、アイディアの数、どんなアイディアが出たか、またどんな会議であったか、ファシリテーションが上手くいったかを発表し、消極的発言者の役割の人はどんな気持ちだったかを発表しました。

ワークその2

次のワークは、グループの役割を変えて、前のワークで上がった意見を元におまつりの企画書を作成します。「ここでは、企画内容の良し悪しを問うのではなく、メンバーのみなさんが納得しながら決めることができたかどうか?が重要なポイントです。」と講師から「決めるための会議」と題したテーマが出されました。再び40分ほどのワークの後には、みんなが参加できる場になったか、意見を言いやすい会議だったか、次回も参加したいと思う会になったか、振り返ってみました。

お疲れ様でした。第1回目の講座終了です。

 

参加者アンケートより

・進行、ファシリテーションの興味が深まった。(20代)

・道筋の立て方のテクニックも紹介してもらえたら嬉しいです。(30代)

・参加者の立場、年齢に幅があり、課題についての解釈に幅があったがうまくまとまった。(40代)

・ファシリテーションについてはそれなりに理解ができたと思う。意見が合わない時、意見が出ない時は、大変な役割だと思いました。(50代)

・人の意見をまとめる、次の人にまわす、難しいです。(60代)

・会議を円滑に進めるための認識を得ることが出来た。(70代)

・発信を促すコツを得ることが出来た。(70代)

 

地域で行われる話し合いは、様々な立場や年齢の人たちが集い、合意形成をし、事業を実施していきます。ファシリテーションについての理解が進み、主体的に進められるような会議に一歩近づけると、地域のつながりがより一層強くなって、深まっていくことでしょう。

 

この講座で目に留まったのは、10人程の若者の姿です。平塚市役所で受け入れている大学生インターン(3名)と当法人と連携を取っている東海大学梶田教授ゼミ生(2名)、平塚地区BBS会メンバー(4名)、当法人のインターン(大学生1名)の参加は、これからの多世代の地域活動をイメージできる場となったのではないでしょうか。

 

第2回地域活動講座は

2018年9月15日 (土) 13:30~16:00

ひらつか市民活動センター

テーマ「平塚の元気な地域づくりの事例から学ぼう」

ひらつか元気地域づくり事例集を紐解き、豊田福祉村会長の長尾さん、女性防災クラブ平塚パワーズ代表の菅野さん両氏に連携、協働、調整、話し合いについて伺い、地域づくりのヒントをいただきます。

みなさんが楽しく暮らしていくために、地域活動講座から自分の役目を見出して、ともに取り組んでいきましょう。

 

報告:大和田マイ子

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