「ひらつか地域づくり市民大学 地域活動講座」の第5回目を、12月1日に開催しました。

夏から始まった連続講座はいよいよ最終回を迎えました。4回目に続き、講師は三浦由理さん(ナレッジトラスト代表)です。

今回もまずは当法人の鈴木理事(認定都市プランナー)から、前回までの内容の振り返りの説明がありました。

「物事の考え方・取りまとめ方を学んでもらいたい」と話す鈴木さん

つなげるのは「ヒト」

ワークショップに入る前に、講師の三浦さんからまちづくりの法則や平塚の魅力をPRすることについての講義がありました。

「まちづくりに欠かせないのは様々な資源を繫ぐことです。それを繫ぐのは“ヒト”です。“つながる道具”であるSNSなどのネットワークツールを上手に活用するとともに、“大切な時間”を直接対面して共有することが大切です。仲間を増やし、平塚の魅力ある人・平塚のオリジナルを発掘していきましょう。」

「ヒトはまちの宝なり」と話す三浦さん

課題解決のロードマップをつくってみよう!

前回に引き続き、各グループごとのテーマに沿ってワークショップを進めていきました。

■Aグループ

いよいよ新会社設立へ!

出資者と社員に向けたPR大作戦、平塚市民に向けたPR大作戦を考えて発表する。

■CDグループ

福祉村事業の未来

将来、福祉村事業をこうしたい!を徹底議論。未来像を実現するために必要なモノ・ヒトを考えて発表する。

■BEFグループ

わがまちPR大作戦

わがまちで誇れるモノ・ヒトを抽出し、同じような内容・場所などでグルーピングし、それぞれに名前をつけて発表する。

■Hグループ

自治活動の未来を描く

こうなってもらいたい「自治活動」について徹底分析。自治活動の将来に欠かせないヒト・モノなどまちの資源を抽出し発表する。

1時間程各グループごとに意見を交わし模造紙にまとめあげて、いよいよ発表です。

 

まず最初はHグループが「自治会活動の未来を描く7ヵ条」と題して発表しました。長年自治会や地域で活躍してきた5名が経験を元に「前例がないことを提案したらつぶさない」などの提案をしました。

 

Fグループは「バランスの良い街ひらつか」と題しての発表です。地域の人材を掘り起こし、つながっていく、そして支えあうことと声掛け(挨拶)が大切だと訴えました。

 

Eグループも「わがまちPR大作戦」についてです。福祉村は全国から注目されている素晴らしい活動だが、「楽しんで活動することが大切」と発表しました。

 

Bグループは「住んで良し!食べて良し!触れて良し!」と題してひらつかのPRを発表しました。平塚には地域愛が強い人がいることと、いろんな視点があるので集まって話をすることが大事だと訴えました。

 

Dグループは「福祉村の未来」について課題点や必要なことなどを「よく話しあった!」と発表しました。今のことが大変で未来のことは考えられなかった、としながらも、前回までの市民大学で学んだことの報告を他の福祉村メンバーに伝えて共有したと報告がありました。

 

続いてCグループも「福祉村未来大作戦」についてです。「福祉村」のネーミングは高齢者のみ?とのイメージではないか、男性の参加者が少ない、などの問題点に対し、各福祉村はたいてい“○○の里”や“○○の家”といったあだ名をつけていること、飲みニケーションや子どもを窓口にして未来の参加者につなげるなどが発表されました。

 

最後にAグループの「自然エネルギーひらつか(株)」について、前回の発表から一歩踏み込んだ“投資する前提条件”を表明しました。ソーラーシェアリングとして、太陽光発電と農業のコラボレーションを目的とし、クラウドファンディングを活用する提案がされました。

 

地域活動講座全体のまとめと修了証の授与

全てのグループの発表が終わり、三浦さんから良かった点や印象に残った点などの講評がありました。特に最後のAグループは具体的な内容が盛り込まれ素晴らしかったとお言葉をいただきました。

次に5回にわたって開催した地域活動講座のまとめが鈴木さんからありました。ポストイットを使い意見を出し合ってまとめ上げるといった手法はコーディネーターの仕事として活用してほしい。また、人を動かすには「カネ・名誉・愛」などが挙げられるが、若い人の参加を促すには学校との連携を含め、地域愛を育てることが重要、と締めくくりました。

最終回のこの日、受講された方々には平塚市の武井市民部長より修了証が授与されました。市民部長からは「地域のことは地域で解決するために、この市民大学講座は役に立ったと思っている」とのお話しがありました。

最後に当法人の坂田理事長より「様々な地域や団体の地域づくりに取り組む事例を通して、コーディネーターについて学んでいただけたのではないか。ひらつか地域づくり市民大学での学びを皆さんと一緒に地域で実践していきましょう。」と閉会の挨拶がありました。

 

参加者アンケートより(抜粋)

○グループごとの色があり新しい発見があった。(20代)

○ひらつかの魅力を改めて知ることが出来ました。また参加したいです。(20代)

○会社をつくる、なんて考えてみたこともありませんでしたが、皆で意見を出して考えるうちワクワクしてきました。ほんとにこんな会社ができたらいいなぁ、こういうWS面白いですね。他の参加者の方ともっとお話ししてアドレス交換とかできたらよかった。(50代)

○理解よりも未来について話し合うのが楽しかった。未来のひらつかが元気になっていくような気がした。(60代)

○話し合いの中で考えを深めることができた。10歳以上年上の方が元気で活躍されているのが嬉しかった。(60代)

○地課題について話し合っている中で、いろいろ出てきて気づきはあって良かった。(70代)

○他地域の様子がわかり、参考となることが多く有意義な時間でした。こういう機会ありがたいです。(70代)

三浦さんの言葉に「ヒトはまちの宝なり」とあったように、地域づくりには人と人とのつながりが重要です。そこで活躍するのがコーディネーターであり、ファシリテーションの力が欠かせません。今回の講座を通して、みなさんが少しでも参考になるポイントを掴んでいただけたら幸いです。

 

記:湘南NPOSC 氏家 2018年12月24日

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