9月2日(日)13:30~16:30

NPO法人施行20周年を記念して「創業から継承まで~NPOフュージョン長池の19年~」と題し、講演及び懇談会を開催しました。当日は東京から静岡まで21名の方にお集まりいただきました。

講師はNPOフュージョン長池富永一夫氏。1999年にNPOを立ち上げ19年、これまでの活動の足跡と次世代の若者たちに引き継ぐまでの経緯をお話いただきました。

47歳で勤めていた会社を辞め、NPOを立ち上げた富永さん。きっかけは阪神淡路大震災。いざと言う時に近所で助け合えない危機感を感じたこと、子どもたちに「ふるさと」を作ってあげたかったことだったそうです。当時は多摩ニュータウンという大きな都市開発の中で住民の反対運動や環境保全活動が活発に行われていた時代です。NPOというものに対する理解もない中でのまちづくり活動は、相当な覚悟とリスクを抱えてのスタートだったと想像します。

富永さんの足跡をお知りになりたい方は是非書籍をご購読ください。

NPOの後継者 僕らが主役になれる場所 (文化とまちづくり叢書)

市民ベンチャーNPOの底力―まちを変えた「ぽんぽこ」の挑戦 (文化とまちづくり叢書)

 

講演開始前に、インターンの水野くんによる視察訪問記を披露(本人欠席のため代読)、それを受けて富永さんに補足していただきました。

『長池公園は名前の通り池があり、周りに森、芝生の生えている広場がある自然が豊かな公園です。長池公園に設置されているsignはどれも優しいデザインで、誰もが「何が書かれているのかな?」と思わず見てしまうようなものばかりでした。日常の中に自然を感じる事が出来、生活の一部に自然が存在する事が大切であると言う事が分かりました。

今回の視察で普段自分が見たことのない公園の形を知ることが出来ました。長池公園は人と自然が共存出来る数少ない公園であると思います。』(水野)

 

富永さんのお話の中で印象に残ったところを抜粋してご紹介します。

何よりみんなが幸せであって欲しい

そのためにNPOのような組織がある。行政でもなく株式会社でもない組織が間に入って地域や人を応援する。

 

のやりたいことを取り上げてはいけない

人は自分の好きなこと、やりたいことをするのが一番。フュージョン長池では、20代から70代までが一緒に仕事をして、知識の継承も同時に進んでいる。70代のシニアの男性は「楽しく遊ばせてもらっているという感覚なんです。」と言って、環境保全のボランティア活動をしています。「良好な人間関係が生まれる場所をつくること、そのような環境づくりもフュージョン長池の役割、我々はあくまでも黒子。」と言います。

 

情報は人が運ぶ、情報は人の中にある

インターネットが誰でも普通に使える時代、情報は世界を一瞬にしてつなげてくれる。その利点をどんどん活用しネットワークを広げることが重要。

 

公共財産の意味を理解しよう

市民の財産と行政財産について共通の理解を持つ必要性がある(公園は市の財産ではなく、市民の財産)。つまり所有と経営の分離であるが、そのことに気づいている行政職員は多くない。

 

市民活動が社会に影響力を与えるようになってきた

NPO法は歴史的な革命だった。この20年は歴史が大きく変わった20年である。まちづくりや行政施策に市民が声をあげ、参加から参画に、そして協働する時代に変わってきた。20年前はそんな時代ではなかったことを考えると大きな社会変革が起こったと言える。NPOの力はとても大きい。

行政は地盤、その上にあるのが表土。表土の上に多種多様な市民やボランティアが楽しく活動し豊かに暮らす。そのために表土が肥沃であることが重要である。いわゆる中間支援組織の役割がそこにあるのではないか。フュージョン長池も生業として公園管理業務を行っているが、まちと市民とをつなぐ重要な役割「中間支援」を果たしていると言える。

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講演の後は参加者との質疑応答。次々と手が挙がり時間が足りなくなるほどでした。まだまだ聞きたいこと、教えて欲しいことがある、そんな声に応えてくださり、小さなグループが立ち上がりました。悩みや課題を抱えている団体にとってこのつながりが活動の活性化につながることを願っています。

富永さんの話にぐいぐい引き込まれる参加者の皆さん。

 

3時間が瞬く間に過ぎたと感じた方も多いと思います。またご参加くださった3つの中間支援センター様との交流も進みました。

ご多忙にもかかわらす平塚まで足を運んでくださった富永さんには心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

 

参加者のアンケートから(抜粋)

・19年覚悟を持って、人の幸せを願ってNPOを経営されてきたことに感銘を受けました。中間支援として、これからどうすればよいか改めて考えてゆきたいと思います。ありがとうございました。

・元気が出ました!人の悩みは共通項がありますね。それに対する富永さんのお話はスカッとして素敵です。

・たくさんの名言をいただきました。「余白を人にプレゼントする」ランドスケープに限らず、いろんなフェーズで大事かと。志、戦略、情報、そして覚悟!すばらしいです。

・地域住民、役所、企業の方々が集まり、点を面にしていく活動は素晴らしいと思いました。そして、NPOの仕事は黒子となり人のやりたいことをサポートしていくことで満足度が上がるという意見には納得しました。また涙をこらえながら話をする姿には仕事への情熱が感じられました。私も全力で物事に取り組んでみたいと思いました。

・青空コーヒーショップの話、市民の活動を応援する、育てるという考えに大賛成です。役所が無理なら応援する市民団体を応援していきましょう。

・富永さんの講演もフリートークも一つひとつがしっかりした理念と実体験に基づいた聞きごたえのあるものでした。これからの活動に大いに参考になるものでした。自分自身からも質問したりアドバイスを受けたいことがありましたが時間がなくて残念でした。

以上