実践講座 第4回「みんなで動く仕組みを作ってみよう」を11月16日(土)に開催しました。

今回は、地域の課題をテーマ化してどうやって進めれば良いのかを議論し、進め方のステップを学びます。今まで学んできた成果を一つ一つまとめ上げていく事が重要です。このまとめの手段として、パワーポイントを用いて5グループに分かれて作業します。出来るだけ具体的な課題(困りごと)を抽出し、取り巻く環境・資源、年代における人口変化等を踏まえ課題に向けた具体的な提案書を作成します。

 

講義:「みんなで動く仕組みを作ってみよう」(宮崎氏)

今回も株式会社カントリーラボ代表取締役宮崎氏を引き続き講師に迎え、前回作成した各地域の年代別の人口推移表を用い現状課題と将来発現するだろう課題予測とを比較し、その対応策を議論し提案書を作成します。

提案書の作成に向けて、何点かの注意事項について説明がありました。

① まずはしっかりと現状把握し見通しを立てて課題を絞り込み、明確化します。

② 課題可決に向けて、取り巻く環境・人・団体・行政などを明確に記述します。

③ 資源は掛け算で考え、単発利用での発想はしないこと。

④ これからの地域づくりのポイントは

・過去とこれから存在する資源は、相違する事を絵柄にする事。

・あるべき理想の姿を具体的に描く事。

 

提案書作成の作業を行う前に、まずは宮崎氏から過去に地域づくりを実践した事例の紹介がありました。

【事例-1】

市水道局との委託契約で検針機会を利用して毎月各世帯を訪問し、声かけをして安否確認しています。24時間体制で運営し要支援者の見守りとSOSを受信、数か月に一度は看護師も同行する仕組みで、継続化しています。色々な要素を取り込む仕組みづくりをした事例です。(水道検針*見守り*地域の人)

【事例―2】

新潟地域で実施した事例です。人口減少と共に町は寂れ人通りも少なくなり、商店街も寂れる一方でした。そこで、地域の引きこもりの人達をもう一度まちの景観づくりに参加してもらうことにしました。行政の道路整備、商店街振興、住民とのまちづくり協議会を立ち上げ、引きこもりの人たちを見守ることも並行して行っています。

【事例―3】

愛知県岡崎市の事例です。大きな企業があり人口37万で名古屋近傍に位置しています。ただし、高齢化が進み35~45%の地域もあり、市全体としては21.5%。高齢化の高い地域の大きな課題は、お年寄りの配食でした。取り巻く環境は夫婦共稼ぎや子育てママも多く、空き店舗も存在していました。対応策として「ママが都合の良い時間」「空き店舗のリノベーション」「安心して子供を連れて働く事」を実現した事で、課題であったお年寄りへの配食が実現しました。更にお昼のお弁当や夕食のおかずなどの購入も増加していき、ママさんたちへの収入にもなってきており、事業スタートできた事例です。

【アンケート調査の重要性と効果についても紹介されました。】

① 住民は今一番何を考え、思っていることが分かります。

② 本質的な課題の説得性が向上し、課題抽出にも役立ちます。

③ アンケート結果を全住民へ報告する事で、特に若い人や全く普段参加しない人たちにも地域課題への関心を持ってもらう事が出来ます。

 

グループワーク

最後に各グループごとにテーマを選定し提案書を作成していきました。

 

Aグループ

4人がそれぞれ個別のテーマで進めています。共通する課題は高齢化です。

 

Bグループ

2人が個別に災害時についてと、公園の利用についてをテーマに進めています。

 

Cグループ(旭南)

グループで、自治会役員の選出をテーマに、活動をスムーズにできるようにはどうすればいいかを検討していきます。

 

Dグループ(城島)

グループで、子どもと高齢者とをつなげ、世代間を共存させ人口減少を鑑み未来予測していくことをテーマに進めています。

 

Eグループ

グループで、豊田地区福祉村の活動を活性化させることをテーマに進めています。

 

次回はいよいよ最終回「地域を変えていくためのキックオフ・プレゼン」です。今回作成したパワーポイントを整えて発表する予定です。

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